ひねもすユーフラテス

HINEMOSU EUPHRATES

NON SEX AND NON WORK AND NON MONEY AND THE CITY

 

2015年秋(11月24日*1以前)に書いた日記が下書きにあった。HELLO, LAZY!*2 するまでもない。「矯正不可能な怠惰」とは俺のことよ。

来週妹にご飯をおごる予定だからちょっとだけ許してほしい。ちょっとだけ。

 

 

ノンセックスアンドノンワークアンドノンマニーアンドザシティ。

英語よくワカッテナイ。

 

野ブタ。をプロデュース』から10年ですって。

2005年秋、私はまだまだカツーンのファンでもなんでもなくて、ただふらふらしているだけの女だった。フルタイムで入っていたバイトも辞めて、単発のバイトで日々をしのいでいた。定職に就く気はまるでなかった。就活もほとんどしていなかった。

海外に行きたいなーとか、あても金もないのにそんなことをのんきにふわふわと考えていた。

 

あれは確か11月の終わりだったか。どこかの駅で、通行人の数を数えるバイトをしたことがあった。秋は交通量調査のバイトがたくさんあって、1日1万円ぐらいもらえたので、当時はしょっちゅうそんなことをやっていた。

その日は2人1組で駅の中で通行人の数を数えていた。ペアになった男性はおそらく30代前半くらいで、脚本家を目指しているという話だった。仕事を辞めてスクールにも通っているらしかった。

駅構内を行き交う人々の数をカウンターでカチカチとカウントしながら、その人とドラマの話をした。

「今期、何観てますか?」

野ブタと、あとは、花より男子ですかね……」

「僕もです! おもしろいですよね!」

「おもしろいですよねー。『本を読め、本を』*3とか、笑っちゃいましたわー」

とかなんとか話していた。

彼は野ブタの何話だったかについても熱弁していたのだけど、残念ながら忘れてしまった。私が見逃した回だった。「あれは観てほしかった。ほんと観てほしい」と言われた回が結局何の回のどんなシーンだったのか、まったく思い出せない。修二と彰についても話をしたような気がするのだけど、覚えていない。「亀梨くんは、チャラそうに見えて一本筋の通った芯の強さがありますよね」とか、いかにもカメが言われそうなことを言っていたような気もするけど、これは私が言ったことのような気がしないでもない。当時野ブタを観ていた別の友人が言っていたような気もする。

 

私はその人から井上真央松嶋菜々子が同じ事務所なのだという話を聞いた。「ドラマはだいたい同じ事務所の人が出ていたりするから、そういう繋がりを知ったら、いろいろとなるほどと思うことも多くなると思いますよ」と言われた。当時の私はそんなことも知らなかったのだけど、みんな知っていたのだろうか。

 

思えば私は大学時代あまりテレビを観ていなかった。というか、2000年代のテレビの記憶が、全般的に薄い。カツンを好きになってからテレビを観る機会が増えたような気がする。

地元にいたころはテレビっ子で、とくに好きな人が出ていなくとも、なんとなくミュージックステーションを観ていたし、ドラマもけっこう観ていた。だけど東京に出てきたら、まるでテレビを観なくなった。

2005年当時も、家にいるときはMTVとかスペースシャワーとかMオンだとかなんかそのへんを流していたような気がする。だからたぶん、野ブタ花より男子は、私にしては久しぶりに観ていたドラマだったのだと思う。でもそういや木更津キャッツアイとStand Up!!と時効警察とかはけっこう観ていたな……。

 

あれから10年が経ち、私は相変わらずうだつのあがらない日々を送っている。そうなるようにしか生きてこなかったから、まぁ、そうなる。

ちゃんと仕事をして、30万円を一括で払っても痛くもかゆくもないぐらい稼いでいたこともあったけど、今となっては遠い話だ。夢のような話だ。恐ろしいほどに10年前と今現在とでは、状況が変わっていない。むしろ年齢を重ねたぶんだけ状況は悪くなっている。なんせしょっちゅう体調が悪い。これが一番きつい。忙しくもないのに夜ふかしとかしているせいだろうけど。これもまぁそりゃそうだろうという感じだけど。しかし30万円を一括で払えるというのは、今の私からしてみれば信じられない話なのだけど、他の人からしたら30万円ぐらいという話なのかもしれない。「あたしも2年ぐらい何もしてなかったよー」と言っていた人の貯金が200万円以上あると聞いたときはさすがにへこみそうになったけど、これもまた他の人からしたら、200万円ぐらいあるっしょその年齢なら……という話なのかもしれない。

 

私はこんな状態だけれども、あのときのあの人は今何をしているのだろう。脚本家になったのだろうか。それともどこかで折り合いをつけて、何か別の仕事に就いたのだろうか。

 

その人とドラマの話を続けていたら、見回りに来た現場のリーダーに、「私語はやめて」と注意され、別の場所に離されてしまった。

帰り際、「今週も楽しみですね」と話をして、「お疲れ様です」と別れた。今思い出したけど、野ブタのあの3人の恋愛関係になりそうでならない絶妙さみたいなことについても話していたような気がする。

 

10年あれば何でもできたのになー。10年あってもこんなにも変わらないでいるヤツもいるものなんだなー。せめて全身の永久脱毛はこの10年の間に、金があったうちに終わらせておくべきであった。それだけは切実に思う。あと歯の治療とか。

そういったことを考え始めるとキリがないし、頭の中にぼうっと霞がかかってしまうので、あまり自分を追い込むのはやめよう。追い込めよといくら周りに詰められても、結局追い込めないし。

 

先週、久しぶりに「ザ・社会」といった感じの場所で働いてみた。私デキるやつだなと思った。しかし1日働いたら2日休みたくなってしまう。でも先週は6日間働いてみた。イケた。

そろそろまじめに転職活動をしなければいけない。家賃が払えない。というか、払っていない。私が払えない分を妹が払っている。妹に生かされている。親からもお金を借りている。それなのに好きなアイドルの主演舞台には8回行った。8月はまだ一応暮らしていけるだけのお金はあったので、調子にのりつつも明日はないぜ気分で8回観に行った。当初は4回観る予定だったのを2倍に増やしてしまった。「今しか観れない」と思った。「後のことはなんとかする」とそのときは思っていた。

しかし問題は9月以降だった。舞台の最終観劇を終えた日はとても感動して、「今度は自分の番だ」と思ったにもかかわらず、9月に入ったとたんにただでさえ少ない勤労意欲がまるでなくなってしまった。ジャニ―ズアイドルのファンやってるいい年こいた大人がこんなんでいいわけがない。もっと余裕を持ってやるべきである。

 

友人に「よく許されてるね、存在を」と言われる。働かない家事もしない部屋も片付けない。時々思い出したかのようにごみを捨てたりご飯を炊いたりお茶をわかしたり妹の肩や背中をもんだり転職サイトを見ては「気になる」リストに入れてみたり単発のアルバイトに行ってみたりとかはしている。あとはだいたい寝ている。寝てばかりいる。「きみのセールスポイント、なに?」と言われる。いやほんとに、ない。

 

そんな私に妹は「クソが」と吐き捨てながらご飯をおごってくれたりする。「ありがとぉっ♡」と最上級のぶりっ子で返し、また「クソが」と吐き捨てられる。そのたびに、妹のために働こう。そうしよう。と思う。しかし、妹のために働こう。そうしよう。と最初に思ってから数ヵ月たっているので、もしかしなくとも絵に描いたようなクズ系長子なのかもしれない。「もう帰ってきなさいよ」と、地元にいる母親は言う。そうすればいろいろな借りがチャラになってしまう気がする。しかし私はまだまだ東京で借りを返したい。

 

まじめに転職活動をがんばりたいので、とりあえずどなたか10万円くれないか。

ひとまず今週発売になったカツンのコンサートDVDを観てからならがんばれる気がする。たぶん。おそらく。いや、ないか。

 

*1:ベストアーティストという歌番組で赤いコートをまとったKAT-TUNから衝撃の発表がなされた日。

*2:KAT-TUN『UNLOCK』の歌詞。1番は「HELLO, CRAZY!」で2番には「HELLO, LAZY!」というパートがある。

*3:ドラマ版『花より男子』でヘミングウェイのことをハミングイェーと言った道明寺がつくしにしたり顔で言ったセリフ。

そうなら そうなら いいのに!

音楽劇『青い種子は太陽のなかにある』

8/15(土)昼・夜の部と、8/16(日)オーチャードホールにて観劇してまいりました。

音楽劇「青い種子は太陽のなかにある」 | ラインナップ | オーチャードホール | Bunkamura

音楽劇は初めて観たのですが、いや~、おもしろかった。

劇中の音楽が好みなものばっかりだったので、もうゾクゾクするわニヤニヤするわきゅんとしてしまうわせつなくなるわで、とっても豊かな時間を過ごさせていただきました。

私はああいう猥雑で生々しくて土着的で野蛮な感じのものが好きなんだな~と。いや、現代的でスマートな感じも好きだけど。というか芸術全般にうといので、なんとなく雰囲気で話していますが。

とにかくスラムの人々の群舞も歌も土俗的で圧倒的なパワーに満ちていて、多幸感が半端なかった。

今もまだ、あそこで流れていた音楽に憑りつかれたような状態です。

心がオーチャードホールに飛んでいきそうです。

 

 

というわけで、以下に8/15・16の雑感とかメモのようなものを残しておこうかと。

長くなったのでいったん1幕のみ。

※ネタバレしかありません。本当に、ネタバレしかありません。

ツイッターで同じようなことをつぶやくかもしれませんが、こっちのほうがよりネタバレ。

※語彙が貧困なため、「猥雑」「土俗」「ブルージー」といった言葉が頻発するかと思われますが、ご容赦ください。そういう舞台だったんだと察してください。

※記憶違いの箇所があったら教えてくださいませ。

(正直これ誰が読むんだと思っているが)

 

 

《1幕》

・毒々しいオブジェと微動だにしない群衆。戦時中を思わせる背景画。音楽もなんかミステリアスな感じで、ちょっと宗教的な雰囲気も。うんうん、寺山×蜷川ワールドってこんなイメージ。よく知らないけど……。

・舞台はすごい傾斜になっている。八百屋舞台というらしい。初めて知った!

・冒頭からかっこいい。スラムの人々の群舞。スラムの人々というか、宗教もみんな全然違うであろう色々な人が踊っている。犬も二足で立って踊っている。『冬眠する熊に添い寝してごらん』のときのあの犬が。あの世界とこの世界をつなぐ犬……。

・なんか神話っぽさもある。キリストもいるし。もしやゴルゴダの丘ってこんな感じ……?

・絵画についての教養があれば、さらにいろいろわかって楽しいのだろうなー。ツイッターでいろいろまわってきていたから後で見てみよう。

・「絵画の中の人たちが動き出すよう」とは、16日に一緒に観劇した方の談ですが、まさにそんな感じで。全体的に絵画っぽい印象を受ける舞台だった。

・15日の夜は2階最後列から観ていたけれど、全体が見渡せるし照明の感じとかもよりちゃんと見えてゾクゾクした。2階最後列なかなか良い。双眼鏡使えば表情も見えるし。

・冒頭はまさに戦争について表しているのだろうなー。

・照明が当たった人が次々倒れていく姿が、ランダムに人が死んでいく戦争っぽかった。1963年に生きている人たちは、みんな運がよかっただけ、たまたま生き残っただけ、みたいな。

・そういえば背景画も最後までずっと変わらなかった。1945年も1963年も2015年も、全部地続きであるということを考えた終戦記念日

・冒頭は鬼ヶ島の鬼たちみたいだなとも思いながら観ていた。

・16日に気づいたけど、ここではまだ花ちゃんいない。すぐにあのシーンあるしな。

・これも16日に思ったけど、背の高い女の人のダンスがギコッギコッとぎこちないように見えたけど気のせいかな、わざとかな。オズの魔法使いのブリキのきこりみたいに、油をさしてあげたくなった。

・冒頭からすっかりこの世界に引き込まれる私。これは、もらった。

・ちなみに舞台の両脇の小さなモニターみたいなのにト書きと歌詞が出る仕様。

 

・デニム オン デニムの色男、賢治(亀梨さんよ)登場。

・『ブルース』という字幕と音楽とともに傾斜舞台の右上から(下手上手等々の舞台用語がいまだによくわからない)登場した賢治に、反射的に立ち上がりそうになった。なんなら「キャアッ」とか言いそうなレベル。本能。

・『ブルース』という文字が似合いすぎでは? 上下デニム×ブルース×黒髪短髪の細身の男×なんか高いとこ、って、こんな……こんなに……ハッとするものだったのね……。

・スラムの人々の中に現れた賢治の白さときたら。顔は舞台用メイクでドーラン塗ってますけどね? なんかもう、まとう光が白い。身体の輪郭にそって薄く白い光のベールが包んでいるように見える。見えるんだ私の目には。真っ白なライトが当たっていたというだけではない。

・さらりと、しかしブルージーに歌い始めたかと思いきや、だんだん盛り上がっていき、突然「あぁぁ いやだぁぁぁっ!! こんな町なんかぁぁぁぁっ!! もう いやだぁぁっ!!」とエモーショナルに歌い叫び走り上着を脱ぎ捨て叩きつける賢治。これゲネプロの様子をテレビでちょっと見たときは、お、おぉ? となっていたけど、実際見たら別におかしくなかった。良かった。これはクセになりそうなブルース。

・16日の『ブルース』は15日よりちょっとだけ声がかすれていて、それがまた良かったんだ~~。それとよりエモーショナルになっていた気がする。なんか今日、昨日とまた一味違う……! とこの時点から感じていた。

・15日も昼より夜観たときのほうが良かった。ということはどんどん良くなっていっているということですね。声がちょっとかすれているときのほうが好み、というのもあるかもしれないけど。

・初めて観たときは、すごく馴染みのある声だけど、でもカツンのときとはちょっと違う歌い方をしているような気がしたんだよな。カツンのときよりも薄く歌っている印象を受けた。カツンのときのほうが強めに歌っているのでは? と思ったんだけど。

・なんとなく15日昼の部は、薄めに聴こえることが多かった気がする。さらーっとしているというか。あと、「ん?」と思うところもいくつかあったけど、これは昼か夜か忘れたなー。16日は歌と賢治の心情がリンクしまくっていて、こちらも涙出そうになったところがあった。ほんと良かったなーあれ。

・というわけで最初に『ブルース』を聴いたとき、なるほど賢治はこんな感じで歌うのか……! と思ったわけです。よりナイーブで未熟な感じを出しているのね……! と納得。

・雑誌でカメが「今回は、普通に歌をうまく歌い上げることが目的ではない」「賢治という役の心情を歌い上げているだけ」「どうしても、うまく歌いたいという欲はあって、そこを捨てていく作業」とかいろいろ言っていたので、予想はしていたけど、最初はまだこの時点では、このまま最後までどうなるの? と不安な気持ちも正直ちょっとあった。デュエットのときにどんな感じになるのか予想がつかなくて。でも『ブルース』好きだと思った。

・観劇前に聴いていたのが『Emerald』と『離さないで愛』のカウコンのライブ音源だったからってのもあるかもしれない。あんなシャウト、賢治はやらんでしょ……。感情のメーターが振り切ったときはやりかねないが……。やるかもな……。

 

・さて、どこかへ行きたいのにどこへも行けない鬱屈を抱えた男、賢治。

・賢治の存在はスラムの中ではすごく清らかで浮いて見える。登場しただけでも白百合が咲いたよう。

・泥に咲く蓮の花……とも思ったけど、まだ蓮ではないかな。なんとなく。百合だな。

・スラムに「立ち入り禁止」の立札を立てていくお役所の人たち。今夏なのに、秋にはアパートが完成するって早くないか? そういうものか。7月から11月とかか。

・トイレットペーパーが無料だと? ん、そういやオイルショックっていつだ。70年代か。

・賢治の吹くオカリナの音色の美しさ……! この時点で泣きそうになる。3公演観たけど全部涙にじんだ。『フォレスト・ガンプ』のときにもフォレストのハーモニカに涙したものだけど。

・「そんな所で何してたんだね?」「きみは、誰だね?」(不意打ちの60年代節)

朝鮮人とのこの交流が~~。ほんとに良いシーン~~。賢治のやさしい微笑み~~。二人が近寄っていって一緒に吹くところとか~~。もう~~~~;;;;

・賢治は本当にやさしい青年なんです。

・ここの賢治の表情すごく良いです。

・このたったひととき交差した時間がなかったら、賢治はどういう行動をとっていたのだろう、とも思うけど、でも同じことをしただろうな……。そもそもそんなもしも話は賢治には通用しないしな……。

・この朝鮮人のことを考えると泣きたくなってくる。だってさぁ……。あんまりじゃないか。

・弓子登場。賢治の挙動がおかしくなる。唐突にけっこうな勢いで声をかける。弓子もなんだかけっこうな勢いで返す。

・賢治もたいがいだが弓子もこんな言動なのだな(60年代を生きる若者に対するギャップ)。

・15日昼の部はものすごく照れ照れしていた賢治。やけに照れ照れしていて、こちらまでニヤニヤしてしまった。

・毎日のようにここですれ違ってはお互いに顔を見るだけで胸焦がせていたの? やだ……すごく想像がつく……。

・賢治が白百合なら弓子はすずらんである。

・1幕の賢治と弓子はとにかくかわいい。

・「つまり、日が沈む頃、ぼくの船を作る仕事が終るって訳なんだ」わぁ説明ありがとう。

・弓子「じゃあ、日暮には必らず逢える訳ね」賢治「日暮にしか逢えない、って訳さ」急にネガティブな賢治。

・ちなみにセリフの引用は原作に則っていますが、「つ」は発言通りに「っ」としています。

・賢治が「~さ」という言い回しをするたびに、15日夜は『俺俺』がよぎってしまった。

・ステージの前に足ぶらんとして座り出す二人。君と僕の世界、感ーー!

・船の話を熱弁する賢治。すごい勢いの「っほんとうにさっ!!」

・最初ここの賢治、(きみは何を言ってるんだね?)となったセリフがあったような気がする。聞き取れなったか言い回しが耳馴れなかったかで。

・音楽が流れ、どこからともなく「フ~、フ~」とかすかな歌声のようなものが聴こえてくると思ったら賢治だった15日昼の部。

・夜はしっかり「フゥ~♪ フゥ~~♪ フゥゥ~~~ゥゥ~~♪」と甘くかすれた歌声が聴こえてきましたよ。

・『舟の唄』めっちゃいいよ~~~;;;;

・弓子が歌い出したときの賢治のうれしそうな顔! かわいい!!

・賢治のかすれたブルージーでナイーブな歌声に合わさる弓子の瑞々しく透き通った魂の強そうな歌声……!!

・船のオブジェの上で歌っている二人を見ていたら、「充希ちゃん、亀梨をよろしくお願いします……」という、まるで娘を嫁に出すような思いに駆られた15日昼の部。だってなんかめちゃくちゃ頼りになる感じが!! 歌でも寄り添ってくれているように感じたし。

・「賢治と弓子ね」って、『愛と誠』的な? と思ったら『愛と誠』は10年後の1973年の漫画らしい。

・賢治「これから、物語がはじまるんだ」セリフとは裏腹に不穏な音楽が3秒ほど流れる。はじまりからフラグが立ちすぎている。

・口笛で曲が吹けるカメすごい。

・『日がもしも沈まないなら』の歌も大好き!!!!

・賢治のかすれた声が歌う「野いちごの歌 愛の歌」の甘酸っぱさ!!!

・「ほんとの海を 見るために」の甘酸っぱさ!!!

・「そうなら そうなら 良いのに!」という字幕だけど、「そうなら そうなら いいのに!」と歌っていた(後ほど弓子もそう歌った)。

・「そうなら そうなら いいのに!」ほんとにね…….。

・16日のカメの歌声全体的に良かった。感情を詩にのせて歌うということにぐっと深みが増したような感じだった。こちらにも賢治の気持ちがより伝わってきた。

 

・マリー登場。過剰な欲望と退屈を持て余しているこの女、しょっぱなから最高である。

・とにかく声量が半端ない。「全員あたしに跪け!!」と言わんばかりのすさまじいパワー。マリー役やるの超楽しいだろうな~!

・なんかすごい肉体美の男がマリーの背後から登場してダンスを踊る。後のゲイ・ボーイ花ちゃんである(二役)。素晴らしい身体だ……。

・マリー嬢は「スラムジャングルのターザン」をご所望だそうです。

・『出世なんかまつぴらだの唄』もいい!! センターが入れかわり立ちかわりして歌うの楽しい。スラムの人の中にはサイタマノラッパーの駒木根さんもいるのです。

・「月が出たなら財布を拾い まっくら闇ならキスキスキス 朝寝いねむり仕放題 どこへ行ってもふるさとだ」この歌詞好き。

・スラムの人々がどんちゃん騒ぎで歌って踊っているとき、なんかゲゲゲの鬼太郎のオープニングとかエンディングっぽさもある。夜は墓場で運動会! 的な感じ。

・そうなると賢治は鬼太郎か……。ぽいな……。「父さん!!」

・サリー VS マリーの威嚇し合い大好っき!! テレビ番組でしか拝見したことがなかったので、マルシア姐さんがあんなにかっこよくて素敵なお方だとは、恥ずかしながら存じ上げなかった。そしてまさかTバックまで拝むことになるとは。

・ほんとサリー最高よ。つまりサリマリ最高よ。

・あれなんていえばいいの、がなりフェイクっていうかさ、なんか獣のようなさ、とにかく威嚇しながらマルシア姐さんにスカートの中を見せるマリー、なんかかわいくも見えてくる。

・サリーって気がついたら傾斜の一番上にいたり横の岩のところにいたり、なんか自由だよね。いやみんな自由なんだけど。

・威嚇し合っていたのに、いつの間にか通じ合ったらしくマリーに加勢するかのように「ィエーーーエーーーイェーーーーー」と入れてくるサリー。さすがですわ。

・そこからの『狼はいないの?』とか最高に決まってンだろっ!

・なぜいちいち私のツボをついてくるのだ松任谷さん? そしていちいち詩も好きなのだが?

・寺山修二の詩集、読もうかしら……。だって彼、もしかしてすごくロマンチスト……?

・マリー「……あたしみたいな女がそんなに珍らしいの? それとも、みんな遊ぶのがきらいなのっ?」からの、あのスラムの人々と一緒にグワーーッと盛り上がっていく感じがすごい好き~~。

・「誰だって狼になれるさ 誰だって 誰だって 踊っていれば ヘイ! 燃えてくるさ ヘイ! 朝ぱらから はだしになって 踊っていれば ヘイ! 狼になれるのさ ヘイ!」ああ、この多幸感をいったいどう表現すればいい?

・本当に松任谷さんがつけた曲以外は考えられないようなものばかり。詩にすごく合っている。

・白百合ならぬスラムジャングルのターザンこと狼こと賢治登場。

・マリーよ、あの白百合のどこがスラムジャングルのターザンなんだい?

・みんなの前でマリーに腰をすりつけられてグイッグィッとやられる賢治。股間を下から上へとなぞられる賢治。

・股間をなぞったマリーの指と賢治の指がからまるところ、エロい。視線もずっと合わせているしエロい。今思い出してエロいと思ったけど、初めて観たときは案外さーっと過ぎていったような気がする。エロくなかったのだろうか。

・賢治の中の狼が突発的に目を覚まし、マリーの胸を後ろからわしづかみ! マリーの首元に唇をあてているが、ちょうど髪があって……。いやでも触れているかもしれませんね。

・リビドーまみれのわりには、マリーはなんだかんだ賢治にすぐにマウントとられてしまいそうである……。実際そんなことになったら賢治は強そうである……。狼になれるのさヘイ!(弓子がいるから賢治クンはそんなことしません!)

・今見たら原作の戯曲ではこのシーン、『マリーと賢治の二人の踊り』としか書かれていない。そう、あれは踊りよ。

・すぐにハッとしてその場を去る賢治クン。

・そういえば、傾斜すごいからヒール大変だろうな~と思って女性陣の足元を見たら、ほとんどストラップつきのヒールを履いていた。花ちゃんはストラップなしのピンクのヒール。あと誰かもストラップなかったな。

・おりんばあさんていくつだろう。今の感覚でいくとそんなにばあさんじゃなかったりして……?

・おりんばあさん「(アパートが)出来たとしても……あたしのための部屋なんて、あるのかしら」現代の事情と鑑みてしまい、せつなくなる。

 

・ほらほら、すっかり、日暮だよ。たそがれの恋人たちの時間だよ。

・賢治「工事と、ぼくたちの仲とは競争してるんだ」弓子「どっちが勝つと思う?」賢治「さあ、ね」はぁ、賢治ってば色男かよ。

・あの人私が「言おうかな」「止(よ)そうかな」とかわいく恥じらいながら言ったらどんな顔するだろう。

・賢治クンたら鈍感なんだからもう~~☆

・弓子の理想の結婚生活妄想が炸裂。はしゃいだ弓子が船のオブジェに乗ったとき、賢治どうしてたっけ。「おっと、」みたいなことしてたっけ。

・賢治のまさかの過去が発覚。父親がそんな罪を抱えていたとは……。しかもだいぶ大ごと……。損害賠償的なのはあったのかしら。人はみんな大丈夫だったのかしら。

・賢治は3年前の夏にずっととらわれているんじゃないか。焦げた匂い、セミの声、頭をアスファルトにつけて謝る父親、隣人たちの声、顔……。

・「お日さま」というワードに反応してしまう。

・突然弓子に対して敬語になる賢治どうした。

・『日がもしも沈まないならの唄』このデュエットも良くてですね~~。

・言葉では言わずに歌で「愛してる」って伝え合う二人……。

・この歌だっけかな。ちょっと忘れたけど、賢治と弓子で歌っているときに、弓子が一人で歌うパートでカッッともう、それまで賢治と一緒に淡く恋の歌を歌っていたことなんて忘れたかのように覚醒してガッと強めにあげて歌うところがあるんだけど。なんかなんだかんだやっぱり君は君だし僕は僕なんだよね、どんなに好きでも、同じ存在にはなれないの。と思った。

・二人の指が離れるときに指先からこぼれ落ちるのははたして純粋な恋情だけであろうか……。ちょっとエロスの匂いを感じる名残惜しさを漂わせている。賢治の指先から私はそれを特に感じる。

・あの人指先にも情念がこもった演技をしますよね。

 ・弓子の『船の唄』もすごく好きーーー。泣きそうになる。ほんときれいな声。でもすごく強い声。きれいなだけじゃないのが、とても良い。澄んだ湖のようでいて、ちょっと土の匂いもするというか。

・「恋と呼ぶには早すぎる このときめきを静めて下さい」で船のオブジェのあの~、なんか棒に軽くしがみつくようにして座り込むときの弓子の表情な……。

・16日に双眼鏡で弓子の顔を見てみたら、恋する幸せ! とか、喜び! とかに満ちた顔じゃなくて、恋する痛み、みたいなことも知っているような顔をしていて、あぁ、そうか。弓子は、賢治を好きで苦しいんだな。楽しいばっかりじゃないんだな、と思ったんだけど、どうなんだろう。でも最後はすごく強い瞳をしていたけど。

・歌う前のセリフもそんな雰囲気を感じたんだけど。

・声が泣いているように聞こえるときがあるからかな。

・一方賢治はそんなこと思っちゃいなそうだ。お花畑時々憂鬱な気がする。

・とか思っていたら「弓子っ!!!!! 弓子ぉぉぉ!!!!!!!」と尋常じゃない叫びを上げながらけたたましい足音を立てて戻ってくる賢治。客席が一瞬びくっとする。

・「オカリナの好きな人だった……!!!!

・幕が下りるギリギリまでずっと賢治の顔を双眼鏡で見つめていた……。

・ドリボだったら「何もかも引き受けてやろうじゃねぇか!!!!」ってカズヤが幕の外まで力強く駆け出してくるところですね。でも賢治はカズヤみたいに何もかも引き受けられない。

 

・1幕の賢治は、うぶでまっすぐで、造船所で油まみれで働いているわりにはシトラスの匂いがしそうなほどの清潔感がある男だった。心の優しい青年だけれど、人知れず鬱屈を抱えて過ごしていて、それは3年前の事件が影を落としていることも影響しているのか……。ちょっとどこか危うさを抱えている感じ。

・弓子は清く正しく美しく、つつましくありながらもしっかりとした芯を持っている女性、という印象。昭和の理想的な娘さんじゃないだろうか。絶対モテるだろう。トラック野郎とかにモテちゃっているのにうまくかわしているのかしら。

・「こんな町なんて」と思っているのは賢治だけではないだろうけど、スラムの人々の歌は聴いているこちらまでニヤニヤしてしまう。

・たそがれの恋人たちの甘く瑞々しくせつない歌もスラムの人々の土着的なパワーと生命力にあふれた歌もどちらも好きだな。

・私もスラムの人たちの中に混ざって歌ったり踊ったりジョジョ立ちしたりしてみたい。

 ・賢治と弓子の逢引きはスラムの人々のどんちゃん騒ぎとは全然別のところでひっそりと行われていて、アパート建設も同時にどんどん進んでいって。当たり前だけど物語ってのはいろいろなものが交差しながら進んでいくのですね。

 

 

1幕だけでえらい時間がかかったのだけど。

雑感ていうのこれ?

戯曲を見ながら書いていたらあらすじを追っただけの感じになってしまった……。

しかしここまで来たら2幕3幕も書かなければ……。

 というわけで、続く!

 

 

※文中のセリフ・歌詞はすべて原作の、寺山修二 著『青い種子は太陽のなかにある』より引用・参照しております(舞台での発話によせて一部変えております)。

 

 

君の名は

本日2月23日は、KAT-TUN亀梨和也くんのお誕生日です。

29歳おめでとう。

すてきなお年をすごしてください。

これからのあなたにとっても期待しています。

見てますからね!!!!!!

 

というわけで、とうとうブログに手を出してしまいました。

どうしても誕生日には何かを上げたかったので、今、腹痛にもんどりうちながら書いています。

とてもめんどくさがりなのに、果たして続くのだろうか、そして長文なんて書くだろうか……と思いつつも、のたりのたりとやっていこうと思います。

この文章を書くのにすらけっこう時間がかかりました。なんでですます調なんだろうとか思いつつ。

だからもうやらないかも。

ただ自分の記録用にはやるかも。いや、やらないかも。

 

とりあえずはじまりはじまり~

亀梨くんお誕生日おめでとう。

好き好き大好き超愛してます。